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アドバンスコース

平成26年度アドバンスコース

終了しました

L'ESERCIZIO TERAPEUTICO CONOSCITIVO

Corso di 2°livello anno 2014 in Giappone
日本認知神経リハビリテーション学会主催

認知運動療法アドバンスコース(神戸市)

平成26年度アドバンスコースポスター

“片麻痺における多感覚統合の病理と訓練"

Integrazione multisensoriale nelle diverse patologie ed esercizio

脳の鏡(セラピストの手)、多感覚統合の病理、行為間比較(訓練)


10月7日までに申し込みをされた方へお知らせ(10月8日)

10月7日までに申し込みをされた方にメールで受講許可のお知らせを送りましたが、届かないアドレスが一部あります。受講許可のメールが届いていない方はadvance2014@ctejapan.comまでお問い合わせください。
(その際advance2014@ctejapan.comのメールを受信できる設定にしておいてください。)

駐車場についてお知らせ(10月8日)

会場周辺には駐車場がありません。最も近くで神戸空港周辺の駐車場になり、安くても1500円/日程度かかります。公共交通機関の利用をお願いします。

!宿泊予定の皆様へお知らせ(9月5日)

11月22日の神戸周辺のホテルは大変混雑していますので、参加予定者は姫路(新快速で三宮まで40分)か大阪(新快速で三宮まで20分)のホテルを早めに押さえてください。
なお23日宿泊分につきましては神戸市内のホテルでも比較的空いています。


日程 2014年11月22日(土)13:00受付開始〜24日(月)15:30終了
会場 神戸大学統合研究拠点コンベンション・ホール(神戸市・ポートアイランド)
受講料 30,000円(テキスト費含)
  • マスターコースを修了している会員の参加費は15,000円(テキスト費含)となります。
受講資格 研究会会員(入会手続き中の方も含みます)でベーシックコース修了者
(今年の10・11月にベーシックコース受講予定の方も申し込み可能です)
講師 フランカ・パンテ(イタリア・サントルソ認知神経リハビリテーションセンター)
カーラ・リゼッロ(イタリア・サントルソ認知神経リハビリテーションセンター)
宮本省三(高知医療学院)
高橋昭彦(高知医療学院)
園田義顕(高知医療学院)
コース・コーディネーター
宮本省三
準備委員長 高橋昭彦
会場責任者 村上仁之(姫路獨協大学)
主催 日本認知神経リハビリテーション学会
協力 兵庫県認知神経リハビリテーション勉強会
申込方法 下記受付フォームよりお申し込みください。
新規申し込み者専用マスターコース修了者専用
  • フォームからのみ受け付けます。
  • 受講可否は後日ご連絡します。
  • レセプションを11月23日(日)18:00より行います。
    参加を希望される方は項目にチェックをお願いします。(会費4,000円)
  • お弁当(23日・24日の2日分:1,400円)を注文される方は項目にチェックをお願いします。
問合せ先 アドバンスコース神戸事務局 E-mail:advance2014@ctejapan.com
  • 件名に「アドバンス神戸について」と必ず記載しメールで問い合わせてください。

プログラム【PDF

第1日 2014年11月22日(土)  PM 1:00-5:00
[脳の鏡、セラピストの手 ―運動療法のパラダイム転換と手のモダニズム]
■「脳の鏡、セラピストの手」…宮本省三
■「仮説を構築する手」…園田義顕
■「仮説を検証する手」…高橋昭彦
■ 討議…「セラピストの手は何のために使うべきか?」

⇒リハビリテーション医学の研究史において、今まで誰も「セラピストの手」について考察して来なかった。だが、それは「セラピストの自己存在証明(identity)」に関わる重要な問題である。
 セラピストは、「君の手は何をしているのか?」という本質的な問いにどのように答えるのだろうか? あるいは、いわゆる理学療法や作業療法において運動療法という治療を行うセラピストの手と、認知運動療法という治療を行うセラピストの手は、どのように違うのだろうか?
 セラピスト自身が「自分の手」について深く思考すること。それによって「”運動療法のパラダイム転換”についての新しい解釈」が生まれる。
 その新しい解釈の核心は「セラピストの手の”モダニズム(近代化)」にある。ネイピアやペルフェッティによれば「手は脳の鏡」である。セラピストの手の使い方が変わることによってのみリハビリテーションの新しい時代が到来する。 その「手のモダニズム」の意味を理解したセラピストは、臨床で自らの手を使って「仮説を構築し」、「仮説を検証する」だろう。最後に、「セラピストの手は何のために使うのか?」について論議する。
 これまで、「片麻痺の手」については色々と勉強してきた。しかし、「セラピストの手」についての勉強は、これから始まる。

[片麻痺における多感覚統合の病理と訓練]
第2日 2014年11月23日(日) AM9:30-PM4:30
AM9:30-10:15
■Da esercizio terapeutico conoscitivo a CTA
 認知運動療法から行為間比較へ…園田
AM10:30-12:00
■Integrazione Multisensoriali e Confront Tra Azioni(presentazione del tema)
 多感覚統合と行為間比較(テーマの説明)…フランカ・パンテ
AM1:00-PM2:30
■Interpretazioni multisensoriali nel CTA
 行為間比較における多感覚の解釈…カーラ・リゼッロ
PM2:30-4:30
■Integrazione multisensoriali de neurofisiologo (spazio dell percezione e dell’azione)
 多感覚統合の神経生理学 (行為と知覚の空間)…フランカ・パンテ
PM6:00-8:00
■レセプション(神戸・参加費4000円・希望者のみ)
第3日 2014年11月24日(月) AM9:30-PM4:30
AM9:30-10:00
■認知カフェ…記憶を現実世界に貼り付ける
 ―ユビキタス・メモリー(ubiquitous memories)をめぐる論議…宮本・高橋・園田
AM10:00-12:30
■Integrazione multisensoriale nelle divese patologie ed esercizio(Il paziente hemiplegico/destro e sinistro)

片麻痺における多感覚統合の病理と訓練(右片麻痺と左片麻痺)…カーラ・リゼッロ

PM1:30-4:00
■Interpretationi multisensoriali e esercizio ( Il paziente hemiplegico/ )
 多感覚の解釈と片麻痺患者への訓練の実際…フランカ・パンテ
PM 4:00-4:10
■認知の樹(ビデオ映像)

⇒現在、認知運動療法は行為間比較へと移行しつつある。ペルフェッティは、この行為間比較(CTA)への移行において、患者の「脳の中に残っている記憶(メモリー)」を重視した。そして、脳を「比較器官」と捉えた上で、その行為の記憶と訓練との”つながり”を発見する”比較”を患者に求める訓練を提案している。
 その臨床展開の背後には、脳の「多感覚統合」についての科学的・現象学的な解釈がある。我々の行為の記憶も多感覚であり、現実の行為も訓練も多感覚である。この世界に存在する物体を自己の身体を使って知る時、その物体を多感覚的に知ることができるということは、物体を脳の中で「表象(representation)」できるということに他ならない。この表象能力によって、我々は行為を意図し、予期し、結果を意図や予期と比較して、新たな運動計画を生み出すことができる。
 ここから片麻痺患者の回復を目指す、新しい「脳のリハビリテーション」が始まるかも知れない。
 ペルフェッティは、「運動を回復させるのではなく、運動によって患者の脳を回復させる」と考えている。そして、その損傷受けた片麻痺患者の脳には、まだ「かつて私が、あの日、あの時に、どんな状況で、どんな気持ちで、誰と、何に対して、なぜ具体的にしたか、というさまざまな”行為の記憶”が、多感覚として残っている…」。

21世紀の認知運動療法は、患者一人一人の”行為の記憶”を活用する個人的な治療へと変容してゆくだろう。
 行為とは何だろうか?  訓練とは何だろうか? ペルフェッティは行為と訓練を再考し、?その人の行為には個人の歴史、物語がある(storicit? dell’azione)、?行為の認知は具体的なものである(concretezza del conoscere)、?訓練はセラピストにより作られた行為である(esercizio come azione artificiale)、?訓練を現実世界に関連づける(riferimento alla realt? )と述べている。
 今回の神戸でのアドバンスコースには、この4つの意味を考えながら参加してほしい。講義内容は難解だが、脳に損傷を受けた人間の行為の回復はもっと難しい。それを可能にするのが「脳の鏡、セラピストの手」なのである。

(コース・コーディネーター 宮本省三)

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